ごあいさつ

診療・各部門

がん治療センター長・副院長 山口 広之
わが国では昭和56年(1981)年より「がん」が死因の第1位となって以来その座を明け渡すことなく増え続け、平成22(2010)年には年間35万人ががんで亡くなられているという事態になっています。生涯のうちに約2人に1人はがんにかかると推計されており、がんは国民の生命と健康にとって重要な問題です。
政府は平成18年6月に成立した「がん対策基本法」に基づき「がん対策推進基本計画」を策定してがん対策の基本的方向を定めましたが、さらにこれをもとに全国都道府県に「都道府県がん対策推進計画」の策定と遂行を指示し、“がん医療の均てん化”すなわち“全国どこでも質の高いがん医療を受けることができる”ことを基本施策として進めています。
この“がん医療の均てん化”の中心的担い手として国によりがん診療連携拠点病院(以下「拠点病院」)が全国に指定され整備が進められてきましたが、この拠点病院を補足連携する目的で各都道府県によりがん診療連携推進病院が指定され、拠点病院とほぼ同等の機能を保持しながら基本計画の実践に当たっています。
諫早総合病院は、平成23年1月1日付で、長崎県のがん診療連携推進病院の指定を受けました。これに伴い平成22年9月には、院内に「がん治療センター」を開設し、

  • 1)がん登録部門
  • 2)化学療法部門
  • 3)緩和ケア部門
  • 4)相談支援(がん相談)部門
  • 5)臨床研究・研修部門
  • 6)放射線治療部門
  • 7)がん地域連携パス部門

の7部門を設けました。各部門では複数の診療科や他の診療部と連携してチーム医療を進めながら専門的ながん医療の提供、地域のがん医療連携体制の構築、情報提供・相談支援の実施に努めています。
先の「がん対策基本計画」の策定から5年を経てその見直しが行われ、平成24年6月8日には新たな「基本計画」が閣議決定されました。この基本計画の遂行を担うべく、私ども諫早総合病院は県内の拠点病院と協力し、どこでも誰でも質の高いがん医療を受けることができるように努力して参ります。  このホームページでは、できるだけ皆さまに役立つようながんに関する情報を発信していきたいと考えています。より多くの方々に利用して頂き、がんの患者さんやそのご家族のお役に立てることを願っています。