放射線部のご紹介

診療・各部門

放射線科では、主として他科からの依頼により一般撮影,CT,MRI,超音波,血管造影,消化管造影等の検査の施行,診断を行っています。また画像診断の技術を利用したカテーテルを用いた治療(血管内治療)も積極的に行っています。基本的には当院の臨床科からの依頼で施行しますが、予約検査に関しては地域医療連携室より直接当科を受診することも可能です。

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1.〈一般撮影検査〉
診断用X線を用いて、体を通り抜けたX線を写真撮影して体の中を調べる検査で、いわゆるレントゲンと呼ばれCR装置(コンピューテッドラジオグラフィー)により検査をおこなっています。
放射線検査の中では最も一般的な検査です。胸部、腹部、腰椎など全身の骨の撮影を行うことができます。

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2.〈CT検査〉
CTとは、Computed Tomography の略称で、Tomography とは断層像という意味です。

CT画像では、骨の部分などはX線の吸収が大きいので白く見え、空気などの吸収が少ない部分は黒く見えます。また、このふたつの中間の吸収を示す部分例えば水や筋肉などは灰色に見えます。
ヨード造影剤を併用することにより血管の走行など、より多くの情報をもった画像を得ることができます。
当院では2005年5月から高い水準の医療レベルを維持していくために64列マルチスライスCT(VCT)を県内で初めて導入しました。
その後件数の増加による、待ち時間階調のために2台体制で稼働しています。

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3.〈MR検査〉
MRで画像を得る装置を磁気共鳴断層撮影装置といいます。共鳴は、体の中の水素原子(H:プロトン)の共鳴を利用しています。 強い磁気の中で、患者さまに外から電波を体に加えます。これにより、体内の水素原子が共鳴し、電波を止めると、共鳴した水素原子から微弱な電波が発生します。 MR装置はこの微弱な電波を受信してコンピュータにより画像化する装置です。 このような原理から、MRには他の医療画像にはない幾つかの特長があります。

  • X線を使うレントゲンやCTのようなX線被曝がありません。
  • 体中のどの部位でも、任意の断面が撮影できます。
  • 他の医療画像と比べ、コントラスト分解能に優れているので、病変の発見が容易です。
  • 造影剤を使用せずに血管撮影やミエログラフィーなどができます。
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4.〈超音波検査〉
超音波診断は、人間の可聴範囲をはるかに超える高周波音波を利用して体内組織を視覚化する技法です。プローブと呼ばれる小型装置から体内に超音波を送り、体内組織から反射させます。反射した音波(エコー)は、同じプローブに戻され、接続された電子装置でこのエコーを内部組織の画像に変換します。心臓や血管の検査では、画像とともに血流のドプラ波形や音も出力されます。最近は乳房検査が増加しており、1700件以上の検査を実施しています。

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5.〈血管造影検査〉
主として足のつけねや肘の血管からカテーテル(細い管)を挿入しヨード造影剤を使用して血管の形態、血流状態を連続的に撮影することにより、動脈あるいは静脈の病変を診断する検査法です。 先天性心疾患、血管性病変(動脈瘤・静脈瘤・動静脈奇形・動脈硬化、あるいは血栓症による血管の狭窄および閉塞など)の診断や、脳、肺、肝臓、腎臓および四肢などの腫瘤性病変の診断などを目的に行われます。
最近は、血管の狭窄部位を拡げる血管拡張術、腫瘤を栄養する動脈を血管内に金属コイル、ゼラチンスポンジ等の血流を遮断する物質をカテーテルを通して挿入し、そこから先の血流を遮断して閉塞させる動脈閉塞術など、血管造影検査の手技を利用した治療を主に行なっています。
これらの治療精度を向上させるために、当院ではフラットパネル血管造影装置にCT(コンピューター断層撮影装置)を組み合わせた装置を導入し、血管塞栓術の検査精度向上と、治療成績の向上に寄与しています。
当院では心臓カテーテル検査も行っており,年間500件以上し、その内血管内エコー(IVUS)を活用したステント投入による冠動脈拡張術(PCI)も150件以上行っております。

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6.〈消化管造影検査〉
バリウムを用いて胃、小腸、大腸の検査を行います。
食道検査:食道内異物のほか、嚥下障害、低緊張性、噴門痙攣(アカラシア)など食道の機能的疾患や先天的閉鎖、憩室,狭窄、静脈瘤、潰瘍、腫瘍などの器質的疾患および大動脈瘤、左心房拡大、縦隔腫瘍などによる食道圧迫、偏位からの隣接臓器疾患の間接的診断などに用いられます。
胃・十二指腸検査:胃あるいは他臓器疾患による位置、形態の異常のほか、胃の炎症性疾患、潰瘍、憩室、異物の有無、胃腸吻合術後の経過観察や緊張、蠕動、排出状態などの観察に用いられます。
小腸検査:小腸自体の奇形、外傷、潰瘍、イレウス、炎症性疾患およびそれによる癒着などの診断のほか、拡張症、低緊張症などの機能的疾患、異物、寄生虫、位置異常による他臓器の間接的診断などに用いられます。
大腸検査:位置、形態の異常、隣接臓器疾患(潰瘍)による影響などのほか、常習性の下痢や便秘、結腸過長症、狭窄、憩室、ポリープ、炎症性疾患などの診断に用いられます。 当院では、大視野FPD搭載の透視撮影装置ソニアルビジョン サファイアを2導入し、質の高い画像を提供して診断能の向上に寄与しています。

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7.〈放射線治療部門〉

>がん診療連携推進病院 放射線治療部門

スタッフ・認定資格技師について

スタッフ 認定資格習得技師
放射線医師 6名 放射線機器管理士 11名
放射線技師 22名 放射線管理士 13名
看護師 6名 医用画像情報精度管理士 6名
受付事務 6名 臨床実習指導教員 1名
放射線治療専門放射線技師 2名
放射線治療品質管理士 1名
X線CT認定技師 2名
第一種放射線取扱主任者 3名
検診マンモグラフィー認定技師 3名
肺がんCT検診認定技師 1名

装置紹介

診療部門 一般撮影 3台
ポータブル撮影装置 4台
X-TV 1台
マンモグラフィー撮影装置 1台
マンモトーム 1台
外科用医イメージャー 3台
CT撮影装置 2台
MRI装置 2台
アンギオCT装置 1台
心カテ装置 1台
超音波診断装置 3台
ラジオ波焼灼療法 1台
検診部門 一般装置 1台
X-TV 2台
マンモグラフィー撮影装置 1台
骨密度測定装置 1台
放射線治療部門 放射線治療装置 2台
放射線治療計画用CT装置 1台