検査部のご紹介

診療・各部門

臨床検査室

 臨床検査の目的は、病気の早期発見・診断・治療などの診療支援に用いられる検査データを提供することです。

 検査業務は大きく分けて、患者さんから採取した血液や尿、便などの成分・性状を調べる検体検査(血液、生化学、一般、免疫、細菌、輸血検査)と、患者さんの体に直接機器を装着し生体情報を測定する生理機能検査(心電図、肺機能、超音波、脳波、筋電図など)があります。

 当検査室では夜間や祝日など緊急検体にも 24時間体制で対応し、迅速・正確な検査データを提供できるよう日々努めています。

検査室受付・採血室

 令和2年より採血支援システムを導入し、システム管理による患者誤認対策にも取り組んでいます。全国でも先駆けて迅速報告体制を確立し、外来の診療前報告を実施し、迅速項目については採血から測定まで 40~60分程度で結果報告が可能となっています。

 また、精度・迅速性の向上のため検査室内に採血コーナーを設置し、臨床検査技師が外来患者さんの採血を行っています。採血という医療行為に対する不安を少しでも軽減できるようスタッフ一同、丁寧な対応を心掛けています。

自動受付機
自動受付機
採血コーナー
採血コーナー

花粉測定

 当院は花粉観測(スギ・ヒノキ)の定点に指定され、諫早地区の花粉情報を2月から4月まで観測し長崎県医師会を通して新聞やテレビなどに花粉飛散状況をお届けしています。

業務紹介

生化学検査

 血液や尿などの検体に含まれる酵素、蛋白質、脂質、無機質、糖質、ホルモンなどを定量的に分析することで、臓器の機能異常や疾患の診断に必要な情報を提供しています。さらにがんの早期発見や治療効果の評価に重要な腫瘍マーカーの測定も行っています。高精度な検査データを報告できるよう、日々厳密な精度管理に取り組み、検査の信頼性と再現性を確保しています。

生化学自動分析装置
生化学自動分析装置
自動免疫測定装置
自動免疫測定装置

血液検査

 血液の中に含まれる赤血球や白血球などの血球の数の算定や、酸素を運ぶヘモグロビンの濃度を分析しています。これらの検査を行うことにより貧血や炎症の有無を知ることができます。また、血液を凝固させる機能や、凝固した血栓を溶かす機能を調べる血液凝固・線溶検査も実施しています。その他、骨髄の検査も実施しており、白血病などの血液疾患の診断や治療効果の判定にも貢献しています。

多項目自動血球分析装置
多項目自動血球分析装置
全自動血液凝固分析装置
全自動血液凝固分析装置

免疫検査

 抗原抗体反応を用いて、感染症検査(肝炎ウイルス、HIV など)、血中薬物濃度検査などの測定を行っています。

輸血検査

 安全に輸血を行うために、輸血にかかわる血液型、不規則抗体、交差適合試験などを行っています。

 また、血液製剤・自己血貯血など、それぞれ正しい温度で保管するために 24時間管理された専用保冷庫で保管しています。

全自動輸血検査装置
全自動輸血検査装置
血液製剤管理
血液製剤管理

一般検査

 尿の成分や尿の中に含まれる細胞の検査を行っています。尿検査は、患者様の負担の少ない非侵襲的な検査ですが、各種疾患に関する多くの情報を提供してくれます。それらの情報を見逃さないように尿専用の分析装置で検査を行い、分析装置では判断できない細胞成分などは専任の検査技師が顕微鏡を見て判断しています。尿の検査のほかに、脳脊髄液、穿刺液、精子、便、鼻汁など幅広い検体の検査を行っている部門です。

全自動尿・尿中有形成分分析装置
全自動尿・尿中有形成分分析装置
全自動便潜血測定装置
全自動便潜血測定装置

微生物検査

 患者さんから提出された身体中の検査材料(喀痰・尿・血液など)から細菌や真菌・抗酸菌感染症の原因菌の検索や治療上有効な抗菌薬選択のための薬剤感受性検査を行っています。また、感染制御部と連携して薬剤耐性菌の蔓延防止などの院内感染対策にも努めています。

微生物検査システム
微生物検査システム

病理検査

 病理検査室では患者さんより採取された各種生体組織から顕微鏡観察用の標本を作製し、病理診断・細胞診判定を行うまでの一連の業務を担当しています。

液状化検体細胞診システム
液状化検体細胞診システム

遺伝子検査

 遺伝子を増幅するPCR装置を用いて、新型コロナウイルス、インフルエンザ、RSウイルス、結核菌などの検査を行っています。

自動遺伝子解析装置
自動遺伝子解析装置

生理機能検査

心電図検査

 心臓の活動により生じる電気的変動を記録するもので、不整脈(脈の乱れ)や虚血(心臓の血管が細くなったり、詰まったりして血液の流れが悪くなること)など心臓に異常がないかを調べる検査です。通常の安静時心電図検査のほかに、運動をして心電図を記録する負荷心電図検査、24時間の心電図を記録するホルター心電図検査があります。

心電図検査
心電図検査
肺機能検査

 肺機能検査は、肺の大きさ、気道の異常などの呼吸機能をみる検査です。基本的な検査として肺活量、努力性肺活量検査やより詳しく調べる肺拡散能や検査機能的残気量検査なども行っています。

超音波検査

 超音波検査は超音波を利用し臓器の状態を描出することができます。たとえば腫瘍や石、心臓の動き具合、血管の詰まり具合、血流速度などをリアルタイムでみることができ、苦痛を伴わず検査を行うことができます。当検査室では心臓・頸動脈・腹部・甲状腺・下肢静脈の超音波検査を行っています。

超音波診断装置
超音波診断装置
脳波検査

 脳波検査は脳から生ずる電位変動を頭皮上の電極から記録するものです。てんかん、脳腫瘍、脳損傷、脳血管障害などの診断に際して極めて重要な検査です。

筋電図検査

 神経の刺激の伝わる速さを測定する神経伝導検査や、誘発筋電図検査を行っています。

睡眠時無呼吸検査

 携帯型の装置を用いて睡眠中の鼻呼吸、脳波、体動、SpO2を記録・解析し、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の有無を調べます。

資格・認定取得について

細胞検査士 3名
認定輸血検査技師 1名
認定血液検査技師 2名
超音波検査技師(循環器) 4名
超音波検査技師(消化器) 1名
超音波検査技師(血管) 1名
超音波検査技師(健診) 1名
認定一般検査技師 1名
認定心電図検査技師 3名
認定救急検査技師 1名
日本糖尿病療養指導士 2名
臨地実習指導者 1名
有機溶剤作業主任者 1名
特定化学物質及び4アルキル鉛作業主任者 1名

各部門で資格・認定取得に取り組み、専門性の高い検査ができるよう努めています。

精度管理について

外部精度管理に参加し信頼性の高い検査データを提供しています。

  • 日本医師会精度管理調査
  • 日本臨床衛生検査技師会精度管理調査
  • 長崎県医師会精度管理調査
  • 九州精度管理調査 などに参加し、検査結果の正確性を維持できるよう努めています。

品質保証施設認証の認定を取得

品質保証施設認定書

日本臨床検査標準化協議会(JCCLS)・日本臨床衛生検査技師会が認定

当検査室は内部・外部精度管理への取り組みにより精度・品質が保証されている施設として認証されています。